千年の歴史あるお湯と、沼めぐりをブナの森で。
「蔦温泉」

青森の奥座敷、南八甲田の中腹に湧く秘湯

南八甲田の中腹、「十和田樹海」と呼ばれるブナの原生林に佇む「蔦温泉」。約千年前に発見され、文豪たちにも愛されてきた温泉です。一軒宿の「蔦温泉旅館」がそのお湯を守っています。周囲には手つかずの自然が残り、ブナの森にはいくつもの湖沼が点在します。森の水をたたえる美しい沼の風景も蔦温泉の魅力です。

ブナの森に佇む一軒宿「蔦温泉旅館」。歴史を感じる風情が漂います

文豪たちが愛した森の中の湯宿「蔦温泉旅館」

奥入瀬への旅の入口にもなっている「蔦温泉」。平安時代にはすでに湯治場が開かれていたという記録が残ります。平安より湧き出るお湯を守り続けるのは、一軒宿の「蔦温泉旅館」。明治時代後期に湯治場から旅館へと変わり、以後、文豪・大町桂月にこよなく愛されたことでも有名です。本館は大正時代に建てられた木造建築。館内は古いものを守りながらも、快適な設備へと改築を繰り返し、上品で落ち着きある空間が広がっています。

湯船の底板から湧きだす「源泉湧き流し」の湯

蔦温泉は、源泉の上に設えた浴槽で堪能します。パイプなどを通さず、浴槽の床板からぷくぷくと湧き出る、まさに源泉そのままのお湯。「源泉湧き流し」の湯とも称されます。空気に触れることなく届くお湯は、体を芯から温めてくれるでしょう。せせらぎのように響く出湯の音もまた、蔦温泉ならではの風情。「久安の湯」と「泉響の湯」は、いずれも男女入れ替え制です。温泉に旅の疲れを溶かしたら、県産の食材をふんだんに使った旬のお料理で、至福のひと時を。

「源泉湧き流し」のお湯が楽しめる「蔦温泉旅館」の湯浴み場

「沼めぐりの小路」で、ブナの原生林を散策

蔦温泉の周辺にはブナの森の中に7つの沼が点在します。「蔦沼」「鏡沼」「月沼」「長沼」「菅沼」「瓢箪沼」「赤沼」の7つで、総称は「蔦七沼」。そのうち、「赤沼」以外の6カ所をめぐる遊歩道「沼めぐりの小路」が整備されていて、約1時間半で一周することができます。この一帯は、野鳥保護区域。同じ場所からスタートして違うルートを辿る「野鳥めぐりの小路」は、バードウォッチングの人気スポットです。春はブナの芽吹き、夏は幻想的な濃霧とホタル、秋は紅葉と季節ごとに違う魅力が待っています。奥入瀬渓流や十和田湖への旅を計画するなら、ちょっと足を延ばして、蔦温泉に宿泊するのも一案です。

蔦温泉周辺の7つの沼の中で最も大きい「蔦沼」。夏は濃い霧が幻想的な雰囲気を作ります



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※写真はすべてイメージです