季節限定の温泉天国「夏油温泉」

伝説に彩られた歴史

岩手県南部、北上市の西部に位置する「夏油(げとう)温泉」。難読なその地名は、アイヌ語の「グット・オ(崖のあるところ)」という言葉が由来とも言われています。そんな夏油温泉には、鬼が切られた腕を繋いだという伝説や、遣唐使として留学し立石寺(山寺)や松島の瑞巌寺を開いたと言われる慈覚大師(円仁)が発見した説、平家の落人が傷ついた白猿を追って発見したという言い伝えなど、様々な伝説が言い伝えられています。

夏油温泉遠景

冬季は閉鎖となる秘湯

夏油温泉は2軒の宿泊施設が営業していますが、共に冬季(おおむね11月~5月)は休館となります。これは周辺が非常に雪深く、一本しかない道路が冬季通行止めになることが原因です。温泉地は曲がりくねった山道の先、携帯電話の電波も届きにくい環境下にあるため、日々の喧騒を忘れるにはよいかもしれません。

「元湯 夏油」温泉街

渓谷沿いに並ぶ露天風呂

温泉街にある夏油川の渓谷沿いには、2軒の宿泊施設のうちの一つ「元湯 夏油」が管理する露天風呂が並んでいます。成分も源泉温度もそれぞれ違う露天風呂が5つ、しかもすべて源泉が湧く場所に造られたかけ流しの温泉をはしごして楽しむという贅沢は、なかなか他ではできないものではないでしょうか。付近にはラジウム泉が湧く洞窟の天然蒸し風呂まであり、周辺の温泉の豊富さには圧倒されます。
※現在洞窟の蒸し風呂には入浴できません。

「元湯 夏油」露天風呂の一つ

周辺観光で自然の力をいただく

夏油温泉の周辺は山深く、豊かな自然が残っています。近くにある薬師神社には樹齢650年以上と伝わるご神木「見印の杉」、山神神社には「兄弟桂」と呼ばれる樹齢500年ほどと伝わる巨大な桂があります。樹木の他にも、石灰華(※温泉中に含まれる炭酸カルシウムが湧き出る際に、周辺の岩肌に付着してできたもの)が高さ約18mまで成長した「天狗の岩」というものがあります。ここまで成長した石灰華は非常に珍しいもので、国の特別天然記念物に指定されています。自然の中でリフレッシュすべく、ブナの原生林に囲まれた秘湯を訪れてみませんか?

天狗の岩



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※写真はすべてイメージです